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Factory Automation

よくあるご質問(FAQ)技術用語について

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  • No : 38405
  • 公開日時 : 2021/06/28 11:45
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機械学習

機械学習
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回答

機械学習(Machin Learning、マシンラーニング)とは、AI(人工知能)を実現するためにコンピュータにデータを学習させる技術である。学習したデータからパターンや構造を読み取り、分類や予測のモデルを構築することで、コンピュータが自動で判断できるアルゴリズムを作る。
 
一般的にコンピュータで何らかの判断を自動化する場合、条件(入力)とその時に求められる結果(出力)のパターンを用意して、それらを人間がプログラミングによって定義しなくてはならない。しかしAIを活用する現場では想定外のものも含めて条件が多様であり、すべてについてプログラミングするのは難しい。そこで人の手ではなく、機械(コンピュータ)が自律的にデータを学んでアルゴリズムを作るのが機械学習である。
 
機械学習の手法には大きく分けて「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」の3つがある。教師あり学習は、入力したデータとそれに対する出力データを例としてコンピュータに与え、そこから統計処理を行うことによって未知のデータに対しても正解を導き出せるようにする。教師が例題をもとに解法を教え込むような方法であることから、教師あり学習と呼ばれる。教師あり学習の手法(タスク)には、サンプルから数式を作って結果を予測する「回帰」や、対象物が何かを判別する「分類」などがある。回帰の具体的な例には将来の株価の予測、分類の具体的な例には画像認識による検査などが挙げられる。
 
一方、教師なし学習は、コンピュータが大量のデータを繰り返し探索し、新たな法則やパターンを見つけ出していくような時に使われる。具体的なアプローチに、データマイニングによってそれぞれのデータの特徴や相互の類似性を見つけ、グループ分けしていくクラスタリングや、精度を維持しながらパラメータを減らしてモデルを単純化する次元削減などがある。ECサイトで商品をユーザに勧めるレコメンド機能や、調査結果に基づいた市場の分類などは、クラスタリングによって実現している。
 
強化学習は、現在の状態を指数化し、どのような選択を行うとその値がどう変化するかをシミュレーションして比較し、次に取るべき選択を決めていくことで、コンピュータが行う判断を最適化していく方法である。値の変化は「報酬」という形でもたらし、報酬が最も多くなるような判断を繰り返して、判断力を強化していく。囲碁や将棋での最善手の発見や、さまざまな路面状態に対応したクルマの自動運転の開発などに、強化学習の適用が期待されている。
 
機械学習の開発には、プログラミング言語「Python」が使われていることが多い。機械学習に効果的なライブラリが豊富なことがその理由となっている。また機械学習の手法を高度化した技術に、人間の脳による認知手法を参考にしたニューラルネットワークや、それを多層つなげてより高度な判断を可能にするディープラーニングがある。
 
 
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